≪デボーションの友≫2023/6/12-17

2023/6/12(月) 担当 高谷清師 ヨハ 16:12-15  賛美 聖歌(総)519 聖歌 501

 主は8-11節において世に対する聖霊に働きについて語られた。12-16節においては弟子たち、教会に対する聖霊の働きについて教えておられる。主は「真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。」と語られる。パウロはテモテへの手紙Ⅱにおいて「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。こうして、神に仕える人は、どのような善い業をも行うことができるように、十分に整えられるのです。」(Ⅱテモ 3:16-17)と語っている。この段落の冒頭において主は「言っておきたいことは、まだたくさんあるが、今、あなたがたには理解できない。」と語られた。イエスがご自分の十字架を語られた時ペトロは「主よ、とんでもないことです。そんなことがあってはなりません。」(マタ16:22)と慰めの言葉をかけ、主から「サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者。神のことを思わず、人間のことを思っている。」と叱責された。イエスが捕えられた時、弟子たちは主を捨てて逃げ去った。しかし、聖霊を受けた使徒たちは迫害を恐れず、群衆に向って「だから、イスラエルの全家は、はっきり知らなくてはなりません。あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです。」(使2:36)と語っているのである。聖霊は私たちを真理に導いてくださるお方である。

2023/6/13(火)担当 ラウジー満世師 創世記41:17-32 賛美 聖歌総合版516 聖歌498

 ヨセフは神こそがファラオの夢の意味を明かされると答えた。ファラオは、エジプトの魔術師たちはこの夢を解き明かせなかったとヨセフに直接伝えている。ヨセフは誰も解き明かせない夢であることに不安を抱くこともなく、明確に夢を解き明かした。そしてそれは単なる夢の解説ではなかった。ヨセフの言葉通り、「神がこれからなさろうとしていることを、ファラオにお告げになった(41:25)」ということだった。エジプトは当時の世界に君臨する大国であったが、この国の知識を支えた魔術師たちも知り得ないことについて神がファラオに告げたと、ヨセフは臆せず語った。

 兄たちの陰謀によりエジプトに流れ着いたヨセフはただ神を信じて、どこに居ても神の祝福を注がれた。ヨセフは真の神が場所や相手に関係なく力ある神であり、全てを支配する方であると知った。信仰に固く立つ者は世の権力者を恐れない。彼は真の神の力が及ぶ領域に限界がないことも知っているので、どこに居ても平安がある。私たちも同じ神を信じる者である。神を知る時に不安や恐れから解放される。

2023/6/14(水) 担当 高谷清師 ヨハ 16:12-15  賛美 聖歌(総)607 聖歌 573

 主は「その方は、自分から語るのではなく、聞いたことを語り」と語られる。これについてカルヴァンは

「イエス・キリストは、聖霊の教えが,まるで空中にただよい生まれるもののように、この世に属するものではなく、天の至聖所の神秘から出てくるものであることを、明示しようとしたのである」(カルヴァン新約聖書注解Ⅳヨハネ福音書下P521新教出版社1965)

と記している。主は更に「これから起こることをあなたがたに告げるからである。」と語っておられる。ヨハネをはじめ、使徒たちは預言の言葉をのこしている。それらについてぺトロは「何よりもまず心得てほしいのは、聖書の預言は何一つ、自分勝手に解釈すべきではないということです。なぜなら、預言は、決して人間の意志に基づいて語られたのではなく、人々が聖霊に導かれて神からの言葉を語ったものだからです。」(Ⅱペト 1:20-21)と語っている。

 預言者が聖霊に導かれて語った神の言葉を解釈しょうとする時私たちは祈りをもって神に求め、聖霊の導きの中で解釈すべきである。

2023/6/15(木)担当 ラウジー満世師 創世記41:25-36 賛美 聖歌総合版469 聖歌456

 ヨセフは、今後の対策についても進言する。豊作と飢饉は間もなく神が実行なさる。もたもたしている時間はない。まず聡明な知恵ある人を見つけ、その者を王の権限のもとでエジプトの大臣とし、役職に任命して、食料を管理させるよう助言した。

 エジプトの魔術師たちが専門分野である夢の解き明かしに失敗した時に、ヘブル人のヨセフが神の力によって解き明かし、エジプト王へのメッセージだと大胆に神の言葉を語った。そしてごく当たり前のように王はこれを受け入れ、聞き従う。穏やかに事が進む背後に、ヨセフを通して世界の大国にも介入する神の権威が示されている。小さな日常の出来事において示される神の力をしっかり見極めることが出来る信仰者でありたい。

2023/6/16(金) 担当 高谷清師 ヨハ 16:12-15 賛美 聖歌(総)446 聖歌 444

 主は「その方はわたしに栄光を与える。わたしのものを受けて、あなたがたに告げるからである。」と語られる。この箇所についてカルヴァンは

「霊がわたしたちを照らすのは、神の子から少しでもわたしたちを遠ざけるためではなく、聖パウロが、イエス・キリストは叡知として立てられた(1コリント1:80)と言っていることを、成就するためだからである。霊はわたしたちに、イエス・キリストのうちに隠されているさまざまな宝を、開示するのである。要するに、聖霊は、神の子の富以外の富によって、わたしたちを富ませることはなく、いつでもどこでも神の子の栄光をあらわし、輝かすのである。」((カルヴァン新約聖書注解Ⅳヨハネ福音書下新教出版社1965P522)

と記している。聖霊は御子イエスによって成し遂げられた救いのみわざの真理を私たちの内に親しく解き明かし、私たちの心を開かせ、信仰によって受け入れさせ救いに入れさせ、愛と力を満たし、宣教の働きへと導き、イエスに栄光を与えるのである。

2023/6/17(土) 担当 高谷清師 ヨハ 16:12-15 賛美 聖歌(総)608 聖歌 574

 主は「父が持っておられるものはすべて、わたしのものである。だから、わたしは、『その方がわたしのものを受けて、あなたがたに告げる』と言ったのである。」と語られる。イエスはフィリポが「主よ、わたしたちに御父をお示しください。そうすれば満足できます」と言うのに対して「フィリポ、こんなに長い間一緒にいるのに、わたしが分かっていないのか。わたしを見た者は、父を見たのだ。なぜ、『わたしたちに御父をお示しください』と言うのか。」(ヨハ 14:8-9)と答えておられる。この箇所についてジークフリート・シュルツは

「父と子との一体性こそ、来るべき聖霊=助け主によって続けられるイエスの言葉の告知を、基礎づけるものである。啓示の出来事は、地上の共同体において、これが最後に天において一つになるまで続けられ、そのことによってすべての人に、共同体の言葉は神の言葉であることを、知らせるのである。」(NTD新約聖書註解4 ヨハネによる福音書P392 NTD新約聖書註解刊行会1975)

と述べている。聖霊によって告知されるイエスの言葉は父なる神の言葉である。